マッチングアプリで騙されない|危険なサインと安全な使い方【第28話】

第28話アイキャッチ:マッチングアプリの投資勧誘に気づくケンタ 人間関係・恋愛

Amazonのアソシエイトとして、コーキの社会人前夜相談室は適格販売により収入を得ています。

※本記事にはアフィリエイト広告が含まれます。
※物語パートに登場する人物・団体・架空の会社名は創作上のものです。実在するサービス名に触れる場合がありますが、各社とは関係ありません。
※本記事はマッチングアプリの利用そのものを推奨するものではなく、安全に使うための注意点をまとめたものです。

マッチングアプリは手軽に出会える一方、相手の言葉を確認せずに信じてしまうと、金銭的なトラブルに巻き込まれることがあります。

📝 この記事でわかること

  • 出会いの場が「狩り場」にもなりうる構造
  • 危険なサインの具体的な見分け方
  • 安全に使うための基本ルール

■ オープニング

十月の終わり。ケンタが事務所に現れたとき、その顔には「やらかした」と書いてあった。

「コーキぃ……ちょっと聞いてくれる?」

「アプリ、始めたんだな」

「なんでわかんの!?」

「顔に書いてある。で、何があった」

ケンタはソファに倒れ込むように座った。

「先週マッチした人とさ、いい感じにメッセージしてたわけよ。そしたら急に『投資に興味ありませんか?』って」

マッチングアプリでやらかした顔で事務所に来たケンタ

■ 問題提示

ケンタはスマホの画面を見せた。メッセージ履歴が残っている。

「最初は普通だったんだよ。趣味の話とか、仕事の話とか。向こうも動画編集に興味あるって言うし、話合うなーって。で、1週間くらいして『実は副業で投資やってて、すごい先生がいる』って」

「典型だな」

「LINEに移動しようって言われて、移動したら投資グループに招待されそうになった。さすがに俺でも気づいたわ。ブロックした」

「よく気づいた」

「でもさ、それだけじゃなくて」

ケンタは指を折り始めた。

「別の人とは、初めて会う約束したら指定された店がめちゃくちゃ高いバーでさ。会計3万円。向こうは全然払う気なし。で、2回目誘ったら既読無視。……あれ、店とグルだったんじゃねえかな、って後から思って」

「ほかには」

「プロフィール写真と別人が来たこともあった。もうさ、何を信じればいいわけ?アプリって、みんなこんななの?」

投資勧誘のメッセージ履歴を見せるケンタ

■ コーキの分析:アプリで「痛い目」を見る3つの理由

コーキはスマホの履歴をもう一度見返して、ケンタに返した。

「先に言っておくと、アプリ自体が悪いわけじゃない。ただ、あそこは『出会いの場』と『狩り場』が同居してる。その前提を知らないと、カモになる」

⚠️ 理由① 真剣な利用者と「業者」が同じ場所にいる

マッチングアプリには、真剣に相手を探している人に混ざって、投資・副業勧誘、マルチ商法、ぼったくり店への誘導、外部サイトへの誘い出しを目的とした「業者」が紛れ込んでいる。

彼らの手口はパターン化されている。「早めにLINEなど外部に移動したがる」「会う前からお金・投資・副業の話を出す」「羽振りの良さをアピールする」「指定の店に誘導する」——このどれかが出たら、勧誘目的の可能性が高いと考えていい。

⚠️ 理由② プロフィールは「盛れる」——検証手段がないまま信用してしまう

写真は加工できるし、職業も年収も自己申告だ。アプリ上の情報は「本人がそう名乗っている」以上の意味を持たない。

真剣な相手かどうかは、プロフィールの見栄えではなく、やり取りの中身と、実際に会ったときの言動の一致でしか確認できない。「1週間メッセージしただけの相手」は、まだ他人だ。信用の前借りをしない。

⚠️ 理由③ 「焦り」が判断を鈍らせる

失恋直後、周りが付き合い始めた時期、年齢の節目——焦っているときほど、人は違和感を飲み込んでしまう。「せっかくマッチしたし」「ここで疑ったら悪いし」と、赤信号を自分で黄色に塗り替える。

業者はその心理を熟知している。違和感は、性格の悪さではなく防御反応だ。飲み込まずに、立ち止まっていい。

コーキがマッチングアプリの危険を分析するシーン

■ ケイイチロウの一言

ケイイチロウが、眼鏡を外して言った。

「疑うことと、心を閉ざすことは違う。ドアに鍵をかけるのは、客を拒むためではなく、泥棒を入れないためだ。」

「……つまり、鍵はかけたまま出会えってことっすね」

「そういうことだ」

ケイイチロウが鍵の話でひとこと告げるシーン

■ 解決策:安全にアプリを使う3ステップ

「じゃあ俺、どうすればよかったわけ?」

「ルールを先に決めておくんだ。その場で判断しようとするから、流される」

✅ ステップ① アプリ選びの段階で7割決まる——本人確認の厳しい大手を選ぶ

公的身分証による本人確認(年齢確認)が必須の大手アプリを選ぶ
・運営による24時間監視・通報機能があるものを選ぶ
・「完全無料」を謳うサービスは、業者の混入率が上がる傾向がある。真剣な出会い目的なら、本人確認・監視体制・通報機能が整ったサービスを選ぶほうが、リスクを下げやすい

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✅ ステップ② 「即終了サイン」を暗記しておく——迷ったら終了でいい

以下のどれか一つでも出たら、その相手とは終了する。例外を作らない。

投資・副業・仮想通貨・「すごい人がいる」の話が出た → 強い警戒サイン。即ブロックでいい
・マッチ直後から外部サービスへ移動したがる → 業者の常套手段
会う前にお金の話(貸して・立て替えて・稼げる話)が出た → 即終了
・指定の店から変えようとすると強く抵抗する → デート商法の疑い
・「今日中に」「今だけ」と決断を急がせる → 焦らせるのは操作の基本

「いい人かもしれないのに悪い」と思う必要はない。真剣な相手は、この程度の警戒で気を悪くしない。

✅ ステップ③ 初対面のルールを固定する——昼・公共の場・短時間

・初回は昼間のカフェなど、人の多い公共の場で。夜・個室・相手の指定した知らない店は避ける
店は自分側からも提案する。相手が特定の店に固執したら警戒
・初回は1〜2時間で切り上げる前提にする(良い相手なら次がある)
・会計は割り勘か自分の分は自分で。「奢られたから断りにくい」という負い目を作らない
・万一トラブルに遭ったら:消費者ホットライン「188」、金銭被害は警察相談専用電話「#9110」へ。身の危険を感じる場合や緊急時は110番へ

ルリがスマホをのぞき込みまとめるシーン

🐱 ルリのまとめ

「『いい感じの人』と『いい感じに見せる訓練をした人』は、画面の上では同じ顔をしてるんだよ」

  • アプリは出会いの場と狩り場が同居——本人確認や通報体制のあるサービスを選ぶことで、リスクを下げやすくなる
  • 投資・副業・外部移動・お金の話は「即終了サイン」——例外を作らず機械的に終了する
  • 初対面は昼・公共の場・短時間・割り勘——ルールを先に決めて、その場で判断しない

■ よくある質問

Q. マッチングアプリは危険ですか

アプリ自体の問題ではなく、悪用する人が紛れ込みうる点が問題です。会う前の確認と、初回の会い方のルールを決めておくことが対策になります。

Q. 危険なサインはありますか

早い段階で投資や副業の話が出る、他のSNSやアプリへ誘導する、会う前に金銭の話をする——このあたりは注意が必要です。

Q. 被害に遭いそうなときは、どこに相談できますか

消費者ホットライン(局番なし188)や、警察相談専用電話(#9110)が窓口になります。


■ コーキの締め

「なるほどねえ。……よし、ルール暗記したわ。再開する」

「切り替え早いな、おい」

「だってさ」

ケンタは立ち上がって、窓の外を見た。夕暮れの商店街。いつかの二人が歩いていた道を、今日は関係のない人たちが歩いている。

「ちゃんとしょんぼりしたからさ、俺。次は、ちゃんと探すわ。焦らないで」

その顔は、先週よりだいぶマシになっていた。

(焦ってた男が「焦らない」と言えるようになった。……痛い目も、たまには役に立つらしい)

「次はちゃんと探す」と決意するケンタ

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