Amazonのアソシエイトとして、コーキの社会人前夜相談室は適格販売により収入を得ています。
サクラが帰ったのと、ほぼ入れ違いだった。
「ヒロといいます。ケンタさんに紹介していただいて……」
スーツ姿の男は、ソファに腰を下ろしながら小さく頭を下げた。黒縁メガネ。きちんとした身なり。鞄の中からA4の紙を数枚取り出すところを見ると、相当準備してきたらしい。
コーキはコーヒーをもう一杯追加で淹れた。
「就活中、です。今日は……クレジットカードのことで相談があって来ました」
「聞く」

■ ヒロの「事件」
ヒロは鞄から取り出した紙の束を机に置いた。A4が何枚も——相当調べてきたらしい。
「先月、初めてカードの明細をちゃんと確認したら、毎月『手数料』が引かれていて。なんの手数料か調べたら、リボ払いの自動設定になってて……リボ残高に対して、年率15%前後の手数料がかかっていたみたいで」
「いつからだ」
「……カードを作った半年前から、です」
コーキはメガネの奥の目を見た。後悔と焦りが、両方あった。
「半年分の手数料は、いくらになりましたか」
ヒロが電卓を取り出した。
「……約三万二千円です」
「学びとしては、安くない金額だ」
「……そうです」
ヒロは少し黙ってから、続けた。
「自分なりにリボ払いのことは調べてきたんですが、どれが正解かわからなくて。解除の仕方も、返し方も、何種類も出てきて……」
「調べすぎた結果、今もわかってないんでしょう」
ヒロは少し黙った。
「……そうです」
コーキは資料を一枚手に取った。

■ コーキの分析:リボ払いが「罠」である3つの理由
リボ払いは、知らないまま使うと怖い仕組みだ。ただし、構造を理解すれば、怖くはなくなる。

■ ケイイチロウの一言
所長室のドアが開いた。
🔍 ケイイチロウの一言
手数料は、無知に対してかかるコストだ。知識は、それを払わずに済む唯一の方法だ
ヒロはメモ帳を開いて、書き留めた。

■ 解決策:リボ払いの罠から抜け出す3つのステップ
リボ払いを使ってしまっても、正しい順序で対応すれば抜け出せる。
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「ヒロさん、調べてきた資料の中に解決策はありましたか」
ヒロは紙の束をめくって、一枚を取り出した。
「……ありました。ただ、どれが正解かわからなくて」
「正解は一つじゃない。ただ、今日やるべきことは一つです。リボ設定を解除すること」
ヒロはスマホを取り出して、カード会社のアプリを開いた。
「……今ここで、できますか」
「できます」
しばらく画面を操作して——ヒロが顔を上げた。
「解除、しました」
「それで十分だ」
■ ルリのまとめ
棚の上のルリが、いつもより長くヒロを眺めていた。

📋 ルリのまとめ
- ✅ リボ払いは毎月の請求額だけでは残高を把握しにくい——方式・残高・手数料率を明細で確認する
- ✅ 「自動リボ」は申込時の選択に気づかず設定していることがある——カード設定と利用明細を確認する
- ✅ リボから抜け出す最初の一手は「設定の解除」だ——次に早期完済プランを立てる
■ コーキの締め
ヒロが帰り際、立ち上がりながら言った。
「……調べすぎて動けなくなるの、よくあるんですよね、俺」
「知ってる」
「え?」
「さっきの話の流れで、わかった」
ヒロは少し間を置いてから、メガネを直した。
「……直します」
コーキはアイスコーヒーの残りを飲み干して、ドアが閉まるのを見届けた。
サクラのことを、なんとなく思い出した。あの緊張した顔と、帰るときの少し軽くなった顔。
(みんな、何かしら抱えてくるんだな)
窓の外、夏の日差しが傾き始めていた。
次回:ケンタ、引越し先で騙されかける。

※物語パートに登場する人物・団体・学校名・地名・事務所名等は、特記のない限り創作上のものです。実在の人物・団体・地域とは関係ありません。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法務・金融・投資助言ではありません。記載内容は執筆時点の情報に基づいており、最新情報と異なる場合があります。困ったときは、消費生活センター、法テラス、弁護士・司法書士、日本クレジットカウンセリング協会などの専門窓口にご相談ください。
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