報酬が振り込まれない…フリーランスの督促メール3段階テンプレ|内容証明と相談窓口まで

フリーランスの督促メール3段階 — 報酬未入金のときの催促テンプレと内容証明・相談窓口をまとめたアイキャッチ フリーランス

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※本記事にはアフィリエイト広告が含まれます。
※請求・督促・法令に関する内容は一般的な情報であり、法的助言ではありません。金額が大きい場合や相手と連絡がつかない場合は、弁護士や公的な相談窓口にご相談ください。(法令・料金等の確認日:2026年9月21日、一部見直し:2026年10月7日)

FILE 02|ミルト探偵事務所・調査ファイル

この記事は、コーキが所長ケイイチロウに教わりながらまとめた調査ファイルです。制度の内容は公的機関の情報に基づいてまとめ、記事の途中に入る会話は読み飛ばしても内容は変わりません。

請求書は、宛名・請求元・取引内容・金額・支払期限・振込先などの基本項目を漏れなく書き、期限を過ぎたら「確認 → 期限を切った督促 → 書面と公的窓口」の3段階で進めるのが基本です。

📝 この記事でわかること

  • 請求書に書く項目と、コピーして使えるひな形
  • 支払期限後の督促メール3段階のテンプレート
  • 内容証明の料金の目安と、無料の相談窓口

結論:請求書は「基本項目を漏れなく」、督促は「段階を上げる」

  • 請求書は、宛名・請求元・取引内容・金額・支払期限・振込先などの基本項目を漏れなく記載する。
  • 期限の翌営業日に穏やかな確認、次に期限を区切った督促、それでも動かなければ書面と公的窓口、の順で進める。
  • 発注者が一定の条件(従業員を使っている、役員が2人以上いるなど)を満たすときは、報酬の支払期日は「給付を受けた日から60日以内」で、できる限り短い期間内に定める必要があります(フリーランス・事業者間取引適正化等法 第4条)。
請求書の記入欄をチェックするコーキと、厚みが段階的に増す3通の封筒を見るルリ

支払期限が過ぎたときの3段階

第1段階:期限の翌営業日〜数日後に、責めずに確認メールを送る

見落としや社内処理の遅れの可能性もあるため、最初は責めずに確認します。

件名:【ご確認】〇月分ご請求書(請求書番号2026-010)のお支払いについて

〇〇様

お世話になっております。〇〇です。
先日お送りした請求書(No.2026-010/110,000円)の
お支払期限が11月30日でしたが、当方の口座で入金が
確認できておりません。
行き違いでしたら申し訳ありません。
お手数ですが、お支払い状況をご確認いただけますでしょうか。
請求書を再添付いたします。

〇〇(署名・連絡先)

第2段階:確認の1週間後に、支払期限を区切って督促する

件名:【お支払いのお願い】請求書No.2026-010(12月〇日まで)

〇〇様

先日ご連絡いたしました件で、その後もご入金が確認できておりません。
つきましては、12月〇日までにお支払いいただけますようお願い申し上げます。
すでにお手続き済みの場合は、お手数ですが日付をお知らせください。
期日までにご入金またはご連絡がない場合は、
書面での請求や、公的な相談窓口への相談も検討せざるを得ません。
何卒ご対応をお願いいたします。

〇〇(署名・連絡先)

第3段階:動かなければ内容証明と無料の相談窓口に進む

  • 内容証明郵便:「いつ、どのような内容の文書を、誰から誰あてに出したか」を日本郵便が証明するサービスです。請求内容が正しいことを証明したり、相手に支払いを強制したりする制度ではありません。一般書留で差し出し、料金は1枚目480円、2枚目以降は1枚ごとに290円が加算されます。配達証明(差出時350円)を付けると、相手に届いた日も証明できます。書留料や郵便料金も別にかかり、1枚・定形郵便・配達証明付きなら1,400円台が目安です。文字数は、縦書きなら1行20字以内・1枚26行以内などの条件があります。差し出せる郵便局も限られるため、事前に日本郵便のページで確認してください。
  • 相談窓口:フリーランス・トラブル110番(厚生労働省委託、第二東京弁護士会運営)。相談は無料で、匿名でも相談できます。電話(0120-532-110、平日9:30〜16:30)、メール、Web(ビデオ通話)で利用できます。過去の未払いの事例は第22話でも扱っています。
  • 発注者がフリーランス法の対象で、支払期日を過ぎている場合などは、公正取引委員会・中小企業庁・厚生労働省への申出も選択肢になります。ただし、この申出は民事上の紛争を仲介して報酬を取り立てる制度ではありません。
  • 遅延損害金:契約に定めがなければ、民法の法定利率が基準になります。法定利率は年3%で、3年ごとに見直され、2026年4月1日から2029年3月31日までは年3%です(法務省)。契約書に遅延損害金の定めがあれば、その定めが基準になります。

段階別の早見表

段階目安のタイミング手段ポイント
1期限の翌営業日〜3日メール責めない・請求書を再添付
2第1段階から約1週間メール(期限を明記)日付を切る・次の手段を予告
3第2段階の期限後内容証明・相談窓口弁護士等に相談してから

🔎 所長に教わったときのメモ

コーキ:「所長。順番に上げていくより、最初から強く出たほうが早いんじゃないのか」

ケイイチロウ:「最初の一通は、相手の見落としを前提にして書く。責めずに確認する。それが一番早い可能性を先に潰しておくということだ」

コーキ:「見落としじゃなかったときは、どうするんですか」

ケイイチロウ:「そこで日付を切る。期限を明記して、次にどうするかを先に伝える。段階を飛ばさないほうが、結果として早い」

コーキ:「……それでも動かないときに、書面と窓口か」

厚い封筒を手にしたコーキに、所長ケイイチロウが一番薄い封筒を指して督促の順番を示す場面

証拠は、契約・納品・請求・催促のやり取りを文字で残す

  • 契約書または発注メール(業務内容・報酬・支払期日が書かれたもの)
  • 納品の記録(納品メール、チャットの履歴、成果物のファイル名と日時)
  • 請求書のPDFと送信メール
  • 催促のやり取りの日付と内容(メモを付けておく)
  • 口約束だけの取引でも請求できますが、証明が難しくなります。必ず文字で残します。
契約・納品・請求・催促のやり取りを残した4枚の書類が時系列に重なり、その上にルリが座っている

次の取引の前に、条件を書面で残して未払いを防ぐ

  • 業務内容・報酬額・支払期日・修正回数を、書面またはメールで残す。発注者がフリーランスに業務委託をするときは、報酬額や支払期日などを、書面またはメール等で明示する必要があります(第3条)。
  • さらに、発注者が「特定業務委託事業者」(従業員を使用する個人事業者や、役員が2人以上いる・従業員を使用する法人)に当たる場合は、給付を受領した日(役務の提供を受けた日)から60日以内のできる限り短い期間に支払期日を定め、その日までに支払う必要があります(第4条)。日付が決まっていない場合は、給付を受けた日が支払期日とみなされます(第4条第2項)。なお、再委託の場合は、支払期日に一定の例外があります。
  • 前払い・着手金の有無を決める。
  • 「実績が作れる」「紹介料が入る」など、報酬の根拠が曖昧な話は、その場で決めず一度持ち帰る。

請求書に書く項目チェック

項目書く内容例
宛名会社名・部署・担当者名株式会社〇〇 御中
請求書番号管理しやすい連番2026-010
発行日発行する日2026年10月31日
請求元屋号または氏名・住所・連絡先〇〇(屋号)
取引内容と日付何をいつ納品したか10月分 動画編集 4本(10/5・10/12・10/19・10/26納品)
金額単価×数量、小計、消費税、合計税抜100,000円/消費税10,000円/合計110,000円
支払期限具体的な日付2026年11月30日
振込先銀行名・支店・口座種別・番号・名義(口座は例のため省略)
源泉徴収差し引く場合は金額を明記下記参照

ひな形:そのままコピーして金額と宛名を差し替える

請求書                                   請求書番号:2026-010
株式会社〇〇 御中                        発行日:2026年10月31日

下記のとおりご請求申し上げます。
ご請求金額:110,000円(税込)
お支払期限:2026年11月30日

| 内容                          | 数量 | 単価    | 金額     |
| 10月分 動画編集(4本)        | 4    | 25,000  | 100,000  |
                        小計 100,000円 / 消費税(10%)10,000円 / 合計 110,000円

【お振込先】〇〇銀行 〇〇支店 普通 1234567 名義:〇〇〇〇
【請求元】屋号/氏名/住所/連絡先メールアドレス
※振込手数料は貴社にてご負担ください。

(金額・口座は例です。取引条件で振込手数料の負担が決まっている場合は、その内容に合わせて書き換えてください。)

インボイス登録があれば、登録番号・税率別の合計額・税額も書く

適格請求書発行事業者として登録している場合は、上記に加えて、次の内容の記載が必要です(国税庁)。

  • 発行者の氏名または名称と登録番号
  • 取引年月日
  • 取引の内容(軽減税率の対象品目である旨を含む)
  • 税率ごとに区分した対価の合計額と適用税率
  • 税率ごとの消費税額等
  • 書類の交付を受ける事業者の氏名または名称

登録しているかどうか、取引先が求めているかを先に確認します。開業届など、事業の始め方は第5話も参考にしてください。

源泉徴収がある報酬は、差引前の金額と差引後の入金額を書き分ける

原稿料・講演料・デザイン料などは、支払う側が源泉徴収する場合があります。国税庁によると、原稿料や講演料等の税率は、支払金額が100万円以下なら「支払金額×10.21%」、100万円を超える部分は20.42%です(100万円を超える場合は「(支払金額−100万円)×20.42%+102,100円」)。請求書には、源泉徴収を差し引く前の金額と差引後の入金額を書き分けます。

例:原稿料 80,000円(税抜)、消費税 8,000円を区分して請求する場合

  • 源泉徴収額:80,000円×10.21%=8,168円
  • 入金額:80,000円+8,000円−8,168円=79,832円

請求書などで報酬の額と消費税等の額が明確に区分されているときは、報酬の額だけが源泉徴収の対象になります(国税庁 No.2795)。動画編集など、名目から対象かどうか判断しにくい報酬は、取引先や税務署、税理士に確認してください。

請求書を送るタイミングと保管

  • 納品後、なるべく早く。月末締めなら、月末に発行してPDFで送る。
  • 送ったメールと請求書のPDFは、必ず保存する(送信日時が残る)。
  • 請求書の控えや帳簿は、確定申告や税務のために保管しておく。インボイス制度の帳簿・書類は、原則7年間の保存が必要です(国税庁 No.6625)。確定申告の流れは第8話で扱っています。

🔎 所長に教わったときのメモ

コーキ:「項目を埋めて送るだけなら、誰がやっても同じに見えるんだけどな」

ケイイチロウ:「支払期限を書いていなければ、いつまでに支払う約束だったのかで揉めやすい。期限は、後で自分を助けるために書く」

コーキ:「送った控えを残すのも、同じ理由ですか」

ケイイチロウ:「そうだ。揉めてから探すものは、たいてい残っていない」

よくある質問

Q. 何日過ぎたら催促していい?
期限の翌営業日から催促して問題ありません。最初は確認のかたちで送ります。

Q. 遅延損害金は請求できる?
契約で決めていればその内容が基準です。定めがなければ、法定利率(年3%)が基準になります。実際に請求するかは、関係性と金額で判断します。

Q. 口約束でも請求できる?
請求できますが、証明が難しくなります。メールやチャットの記録を集めてください。

Q. 内容証明は必須?
必須ではありません。まず段階的なメールで進め、必要な場合に選びます。

Q. 少額でも相談できる?
フリーランス・トラブル110番の公式サイトに、金額の条件は示されていません。相談は無料で、匿名でもできます。対象は、発注事業者から仕事の委託を受けた際に生じたトラブルです(2026年10月7日確認)。

Q. 請求権はいつまで?
民法では、債権は「権利を行使できると知った時から5年」または「行使できる時から10年」で時効にかかります(民法第166条)。起算点や実際の期限は取引の内容で変わるため、放置せず、早めに弁護士等に確認してください。

まとめ

  • 請求書は基本項目+インボイス・源泉徴収の有無を確認。
  • 催促は「確認 → 期限指定 → 書面・窓口」の3段階。
  • 証拠は文字で残す。困ったら無料窓口へ。

🐱 ルリのまとめ

「払ってもらえるかどうかを決めるのは、言い方じゃなくて、先に残してあるかどうかなんだよね」

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